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「女王の教室」

 元宝塚の人が主演で「女王の教室」というドラマがある。このドラマは、強圧的な先生が児童を虐げているように見せかけて、実は児童自らが自立して正しい選択を選ぶようになるよう誘導していたという、専制国家から民主国家(主体は児童)が誕生するというようなストーリで、発想としてはアイザック・アシモフの「ファウンデーション」を連想するものがある。(更にいうならば、ラプラスの悪魔か。)このドラマの中で、過去の話として、「なぜ人は殺していけないのか」と児童に問われ、先生は答えられなかったという話があるのだが、これを聞いて以来、私の中でこの問いが、解くべき重大課題になっていた時期がある。

 今でこそ、哲学の本あたりを読めば、そんなことは書いてあることは分かっているが、当時はそんなことは知らないので、いろいろ考え、「人殺しが合法になったら社会が混乱、崩壊するから。人殺しによる人口減少によって、社会の生産性が低下するから。」というような結論を下した。こんな事が分かっても意味は無いのだが、その時分は相当うれしかったことを覚えている。この論法を拡大して、『「善とは全人類の最大公約数的幸福」とすれば、すべての善の根拠が示せる。』と喜んだものである。

 こうして、私の次なる目標は「宗教の否定」へと向かい、これは失敗に終わる。(あと、全世界からの核廃絶とかも考えていたが、権力が無いと無理という結論に至る。(すくなくとも70億人の中から、権力なしで実現する方法を考えた人はいないという結論。核廃絶に作用するような決定的ミームはいまのところ存在しない。)