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宗教とは

 宗教とは人間の精神的脆さを補完するためにある.大抵の人は何らかの脆さを抱えており,それは死後の世界への不安であったり,人生の生き方についてだったりする.あるいは,「なぜ人を殺していけないのか」というような善の基準を信教に求める場合もある.これら,精神的弱さをもし宗教に頼らず克服できれば,動物の中で人間のみが生み出した,宗教という空想の存在から独立できるだろう.

 しかし,問題なのは,これらの精神的脆さを克服できずに宗教を否定する場合である.この場合,結局あやしいカルト宗教にはまったり,精神的に乏しい生き方を送ることになり,さながら,未熟な子供が背伸びをして家を飛び出し,大やけどをするのに似たことになる.(盗んだバイクで駆け抜ける的な)

 つまり,宗教という自己暗示的欺瞞から脱却するのは良いのだが,脱却するには精神的に宗教から独立する必要がある.「なぜ人を殺していけないのか」とか,「死後の世界」とか,「生きる意味」などの答えに答えられなければ,無宗教を名乗るのは危ぶまれる.(古代メソポタミアの人々は死後の世界を信じていなかったそうだし,善の基準だって理性的に考えれば答えはある.)