経済アライアンス(同盟)たる結婚について考えてみる

結婚というのはつまり"経済的なアライアンスを結びましょう"というのであって,経済アライアンスを結ぶことによって両者が設定した人生目標の実現にむけて"一致団結協力して遂行実行しましょう"というものだと小生は考える.また,この両者が設定する人生目…

ハローサマー・グッドバイ

「女性の幸せは結婚して家庭を築くことだ.」などというと愚にもつかない前時代的な発想だと非難されるだろう. ただ,教えたわけでもないのに狐の人形を子供に見たててあやしていた,私の妹の幼い頃の姿を思い起こすと,実際の所,本当は結婚して家庭を築く…

「2000万円報道に見る日本人の人生設計の杜撰さ」

定年退職後の生活を維持するためには年金に加えて別に2000万円程の資産形成が国民には求められるのだという有識者からの答申があったとの報道に初めて接したとき,私は,「またろくでもないことで騒いでいるなあ.2000万円って大体退職金と同じぐらいの額な…

信仰心と愛国心

信仰心と愛国心というのは,性質としては同じ特徴があると思う.信仰心によって人間はモラルや世界観を構築し得るわけであり,社会的公共的な立場から俯瞰してみると宗教という存在は不要不急の存在であるとは断言できない程度には有用の存在であるというこ…

新旧ゴジラに見る暗喩,及びその暗喩の意味

1954年公開の「ゴジラ」は,当時の人たちが見れば,それはゴジラを空襲(もしくは原爆)の暗喩とおいているということは明瞭に分かった事だろう.翻って,昨年大ヒットし,日本アカデミー賞を総なめした「シン・ゴジラ」もまた,ゴジラを原発事故の暗喩とお…

研究室配属を控えた四年生に伝えたい,研究を進める為のノウハウ

<研究室選び> 研究室選びは今後研究を進める上で最も重要な選択となります.ここで誤った選択を選んでしまった場合,諦めず,軌道修正を試みてください.たとえば私の大学の場合,同一学科内では,研究室の変更は認められている様ですし,研究室変更後も予定…

慰安婦問題について

ヘイトスピーチ規制法案の施行や日韓スワップの再開など,日本側の歩み寄りがまずあった. これは日韓両国の歴史的遺恨を解消するという共通の目的を意識したものであったように思う.遺恨の解消というのは,健全で正常な両国国民の交流を促す上で正しい選択…

生前退位(生前禅譲だと語呂が悪いなあ)

ニュースをみると生前退位がトピックに上がっているが,女系天皇制云々で皇室典範改正を,とことん事なかれ主義でうやむやに流して,問題を先送りにしたって言うのを見てきた立場としては,今回もうやむやに流れるんだろうなっておもった.(時代に合わせて…

憲法改正

先般の参議院選挙の結果を見るに,憲法改正が現実感を持ち始めたわけである.私の家は,祖父が熱烈な自民党員だったこともあるので,当然今回も自民党に入れさせていただいた.(議員の奥さんの戸別訪問に一日つき合わされたり,山の畑で,不要になったポス…

書評

中川恒子著の「乗合馬車」を読む.日本人妻の外国女性が,日本で自分の店を開くという内容だが,女性の社会進出を描いた内容であり,この内容を戦前に発表して,芥川賞を受賞したという事実は感慨深いものがある.ではあるが,女性の社会進出を日本在住の外…

「女王の教室」

元宝塚の人が主演で「女王の教室」というドラマがある。このドラマは、強圧的な先生が児童を虐げているように見せかけて、実は児童自らが自立して正しい選択を選ぶようになるよう誘導していたという、専制国家から民主国家(主体は児童)が誕生するというよ…

マイノリティに対する社会の態度、マイノリティ側の社会への態度

先生の「今のところで、分からないところがあったら聞いてね」という問いに対して、お決まりのように生徒から質問が返ってこない姿は、日本の授業における日常的な風景だ。分かりにくいところがあったのならば、質すのがお互いの利益にかなうというのに、声…

思うこと

最近いくつか考えるところがあり、その考えを箇条書きでまとめたいと思う。 ・愛国心は必要 戦時中の愛国心による悲劇は、愛国心を利用した同調圧力による悲劇であり、思春期の精神的成長に愛国心は必要不可欠。 ・戦争はぜったいにこちらからは仕掛けない …

雀荘の闇

研究室の後輩(元同級生)に聞いた話である.彼は雀荘にアルバイトで勤めているのだが,そこの雀荘は賭麻雀が公然と行われており,彼自身も賭麻雀をさせられるので,掛け金で稀に赤字になることがあるそうだ.それでも,彼は強い方なので殆どの場合は黒字なそ…

明確な倫理基準を自己の中に築く

次の記事(http://togetter.com/li/826854)ではお坊さんは次のように述べている. イルカを擁護(なんか変な言葉だけど)する方は、同じロジックで「何」まで擁護するのか知りたいなあ。サルはどうなんだろ、「サルの苦痛を…」とはいうのだろうか?じゃあ「…

宗教の七不思議

・仮に神が存在したとしても,あまたある宗教の中で一つ正しい宗教が存在し,それ以外は正しくない宗教となるのだから,無宗教という中立的立場が最も安全な選択ではないのか 世界には数多くの宗教が存在し,既に滅んでしまった宗教,これから生まれてくるで…

強固な世界観を築く

我々の住む世界は多くの矛盾を内包しており,その帰結として,我々の世界観も矛盾を保留したまま築かれ,今を生きている人は多いと思う.しかし,その保留されたままの矛盾は,アキレス腱の如き脆弱さを秘めており,その脆弱さを埋めるために,我々は宗教に…

シルバーデモクラシー

若い人というのは,無意味に新しい物が好きで,新しいものに取り替えても不便になるだけなのに,新技術と聞けば手に取ってしまう習性がある.対して,老いた人は,新しいものには消極的で,なるべくなら関わりたくないという態度で新技術などに接する.新し…

宗教とは

宗教とは人間の精神的脆さを補完するためにある.大抵の人は何らかの脆さを抱えており,それは死後の世界への不安であったり,人生の生き方についてだったりする.あるいは,「なぜ人を殺していけないのか」というような善の基準を信教に求める場合もある.…

リテラシ

メディア・リテラシーなるもの - 擬似環境の向こう側 上の記事では,メディアリテラシという概念の普及により,アレルギ反応的マスコミ避忌を嘆いているが,大げさなのはさておき,リテラシは当然心得ておくべき規範的考え方である.(交通ルールみたいなもの…